【脱・Excel営業管理】売上を最大化する「攻め」と「受け」のSaaS戦略|中小企業DX

CRM/SFA

「最新の顧客情報が、どのExcelファイルに入っているか分からない…」
「担当者しか知らない顧客とのやり取りが、会社の資産になっていない…」
「Webサイトからの問い合わせに、気づくのが遅れて機会を逃してしまった…」

多くの中小企業にとって、Excelは身近で便利なツールです。しかし、企業の成長に不可欠な「顧客・営業情報」をExcelで管理し続けることは、静かに、しかし確実に会社の成長を蝕む時限爆弾を抱えているのと同じです。情報が属人化し、営業の機会損失が日々発生し、優秀な営業担当者の退職が、そのまま顧客資産の喪失に直結する。このリスクに、いつまで目を背け続けますか?

この記事では、Excelでの営業管理に限界を感じているすべての中小企業経営者・責任者に向けて、「脱・Excel」を果たすための現実的なロードマップを提示します。SaaS導入の必要性を具体的な“見えないコスト”の試算を通じて明らかにし、「受けのDX(インバウンド)」「攻めのDX(アウトバウンド)」という2つの戦略軸で、貴社が今すぐ導入すべきSaaSを、具体的なツール名と共に徹底解説します。

【コスト試算】Excelでの営業管理が産む「年間840万円」の機会損失

SaaS導入の価値を判断するために、まずは現状のExcel運用がいかに高コストであるかを認識しましょう。

  • 企業形態:従業員30名(うち営業5名)の法人向けITサービス企業
  • 平均案件単価:100万円
  • 営業担当者の時給換算:3,000円

Excel運用が引き起こす3つのコスト

コスト項目 内容 年間コスト試算
① 報告・管理業務の人件費 営業担当者が日報や週報を作成し、マネージャーが集計・分析する時間。月20時間/人 × 5名 = 月100時間
100時間 × 時給3,000円 × 12ヶ月
360万円
② 営業機会の損失 過去の失注顧客への再アプローチ漏れ、休眠顧客の掘り起こし不足など、Excelでは管理しきれない案件。月2件の機会損失と仮定。
案件単価100万円 × 2件 × 12ヶ月
2,400万円
(売上ベース)
③ 属人化による引き継ぎ失敗 トップ営業マン(年間売上5,000万円)が1人離職し、その顧客情報が不十分なため、売上の30%が引き継げずに失われたと仮定。
5,000万円 × 30%
1,500万円
(売上ベース)

この試算では、非効率な事務作業による人件費だけで**年間360万円**。さらに深刻なのは、本来獲得できたはずの売上を失う「機会損失」や、顧客情報が個人に紐づくことで発生する「属人化リスク」です。これらは、企業の成長を根底から蝕む、極めて重大な経営課題と言えます。

ステップ1:「受け」のDX – 問い合わせの取りこぼしをゼロにする

「脱・Excel」の第一歩は、最も機会損失が発生しやすい、Webサイトからの問い合わせ管理を固めることです。メールソフトとExcelでのコピペ管理は、今日で終わりにしましょう。

推奨SaaS:「formrun(フォームラン)」

`formrun`は、単なるフォーム作成ツールではありません。それは、企業の最初の顧客接点をプロフェッショナル化し、一件の問い合わせも無駄にしないための「インバウンド管理システム」です。

  • 課題解決:Webサイトからの問い合わせや資料請求を、自動でカンバン方式の管理画面に蓄積。誰が、どの問い合わせに、どこまで対応しているか(未対応/対応中/完了)が一目で可視化され、「対応漏れ」を物理的にゼロにします。
  • 具体的な機能:専門知識なしで美しいフォームを作成できるだけでなく、問い合わせ内容に応じてSlackやChatworkに自動で通知。チームでの迅速な一次対応を可能にします。顧客とのメールのやり取りも、すべて`formrun`上で一元管理できます。
  • 費用対効果:無料プランから始められるため、導入リスクはゼロ。有料プランでも月額数千円から利用可能です。たった一件の機会損失(案件単価100万円)を防ぐだけで、数年分の利用料を遥かに上回るリターンが期待できます。
【formrun】

ステップ2:「攻め」のDX – 新規顧客リスト作成を自動化する

「受け」の体制が整ったら、次は「攻め」、つまり新規開拓を加速させるフェーズです。インターネット上から人海戦術で営業リストを作成する非効率な作業は、SaaSで自動化できます。

推奨SaaS:「Urizo(ウリゾウ)」

`Urizo`は、iタウンページやハローワークなど、30以上のWebサイトから最新の企業情報を自動で収集し、オリジナルの営業リストを作成できるツールです。

  • 課題解決:これまで数日かかっていたリスト作成作業を、わずか数分に短縮。営業担当者を、リスト作成という単純作業から解放し、本来注力すべき「顧客へのアプローチ」に集中させることができます。
  • 具体的な機能:業種、地域、キーワードなどで条件を絞り込み、自社がターゲットとすべき質の高い企業リストをピンポイントで作成可能。収集したリストはCSVで出力し、電話営業やDM送付にすぐに活用できます。
  • 費用対効果:無料トライアルでその効果を実感できます。仮に、営業担当者1名がリスト作成に月20時間(人件費6万円)を費やしていたとすれば、月額数千円〜の`Urizo`を導入するだけで、5万円以上の人件費削減と、20時間分の営業機会創出という、絶大なリターンが生まれます。
【Urizo(ウリゾウ)】

ステップ3:営業からバックオフィスへ – 会計ソフトとの連携

`formrun`からの問い合わせや、`Urizo`で開拓した顧客が「受注」となったら、その情報はバックオフィス部門に引き継がれ、請求・入金管理のプロセスが始まります。この連携をスムーズに行うのが、会計ソフトの役割です。

  • freee会計 / マネーフォワード クラウド:これらの会計ソフトには、顧客情報(取引先マスタ)を管理する機能が備わっています。受注した顧客の情報を登録すれば、その情報を基に見積書や請求書を簡単に作成。請求後の入金管理や、会計帳簿への計上まで、データがシームレスに連携します。

結論:「脱・Excel」は、小さなDXの積み重ねから

「顧客管理」と聞くと、大規模なCRM/SFAの導入を想像し、躊躇してしまうかもしれません。しかし、本当に重要なのは、自社の最も大きな課題から、一つずつ着実にDXを進めることです。まずは「問い合わせ管理」から始めるのか、それとも「リスト作成」から始めるのか。この記事を参考に、自社に最適な「脱・Excel」の第一歩を踏み出してください。

formrunと本格的なCRMは何が違いますか?

formrunは「問い合わせ管理」に特化しており、非常にシンプルで導入しやすいのが特徴です。一方、本格的なCRMは、メール配信や顧客スコアリングなど、より高度なマーケティング機能を持っています。多くの中小企業にとっては、まずformrunで顧客接点を固め、事業が拡大してから本格的なCRMを検討するのが現実的なステップです。

Urizoで収集したリストのメールアドレスに、一斉に営業メールを送ってもいいですか?

注意が必要です。収集したリストへの一斉メール配信は「特定電子メール法」に抵触する可能性があります。Urizoは主に電話営業や、DM(ダイレクトメール)送付のためのリスト作成ツールとして活用するのが安全です。

formrunのデータを、会計ソフトに連携できますか?

はい、可能です。formrunには、登録された顧客情報をCSVファイルでエクスポート(出力)する機能があります。そのCSVファイルを、freee会計やマネーフォワード クラウドが指定する形式に加工すれば、取引先マスタとして一括インポートできます。

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